Nigorobuna’s blog

普段の講義や本を読んだり人と話したりしたことについて

民主主義を揺るがす暴挙とは?

 昨年の故安倍元首相襲撃事件に引き続き岸田首相の暗殺未遂事件が起きた。各種メディアはこれを民主主義を揺るがす暴挙だと、暴力を持って政治を変えようとしてはならないと口をそろえて言っていたがそれだけではいけないのではないか。

 なぜこのように暴力に訴える人がいるのかというとこの「民主主義」に則った社会でうまく処理できないことがあるからであり、少なからず歪んでいるからだ。もちろん今回のようなテロは暴力を用いてもよいとの空気を世に広めるのを加速させたという意味で良くないのだが、メディアにいる方々は今の社会が無謬のものであると夢を見ているのだろうか。犯人個人の背景や動機に執着してばかりで社会を良くしようという気持ちはあまりないように見える。民主政治の世界は我々が常に今の社会の位置を批判的にみて改良を模索しなければあっという間に衆愚政治に陥るのだがどうだろう。まさか記者たちは暴力はいけないということを知らない人が今回と前回の事件を引き起こしたのだと本気で考えているのだろうか、当たり前のことを言うのを止めはしないがもう少し何とかならないかな。もっとも暴力はだめだという禁止を過剰に行うことは暴力を防ぐのに有効であるのかそうでないのかも検討しないとだめだろう。自殺希望者が自殺駄目だよと事情も知らない他人から気軽にいわれて本当に自殺を辞めるのかというのと似ている。こういうことは多分誰かがすでに研究していそうではある。個人的な予想では逆効果だと思う(知らんけど)

 大けがを負った人はいないようなのでそれは良かったですね